ショパンコンクールが終わってから、4年連続でガルシア・ガルシアさんのピアノリサイタルを聴く機会に恵まれ感謝しています。今年も最高の演奏を聴かせていただき、大興奮のリサイタルでした。
目次
プログラム

2026年6月11日(木)18:30開演
札幌コンサートホール kitara 大ホール
ピアノ:マルティン・ガルシア・ガルシア
●P.I.チャイコフスキー:ピアノ・ソナタ(大ソナタ)ト長調 Op.37
I.ほどよい速さで、力強く
Ⅱ.歩くような速さで、あまり速すぎずに
Ⅲ.スケルツォ 遊び心をもって快速に
Ⅳ.フィナーレ 生き生きと速く
● M.ラヴェル:高貴で感傷的なワルツ
I.穏やかに
Ⅱ.ややゆっくりと、豊かな表情で
Ⅲ.穏やかに
Ⅳかなり活発に
Ⅴ.ほとんどゆっくりと、親密な雰囲気で
Ⅵ.活発に
Ⅶ.やや落ち着て
Ⅷ.エピローグ ゆっくりと
intermission
●F.シューベルト:ピアノ・ソナタ第18番「幻想」 ト長調 D894 Op.78
I.ゆったりと、歌うように
Ⅱ.歩くような速さで
Ⅲ.メヌエット ほどよい速さでートリオ
Ⅳ.やや活発に
encore
●ドビュッシー:前奏曲第1巻より第12曲ミンストレル
●ショパン:華麗なる円舞曲 第1番 Op.18
●リスト:即興ワルツS.213
●スクリャービン:ワルツ変イ長調 Op.38
●ショパン:大円舞曲 第5番 OP.42
P.I.チャイコフスキー

実は、今日のプログラムを全く確認もせずキタラに来てしまいました。チラシはレッスン室に貼っていたのにも関わらず…!要するに、ガルシアさんのコンサートなら何を聴いても良いのです。
それにしても、マニアックなプログラムでした。チャイコフスキーの作品にピアノ・ソナタがあったのか!?初めて聴く作品でした。大ソナタと表記されていたので、大きな作品なのだと思いました。今回はプログラムに説明が書かれていたこともあり、楽章の間に拍手をする人はいませんでした。しかし、咳が酷くて遠慮がないとガッカリしました。
プログラムノートからチャイコフスキーがシューマンを敬愛していて、シューマンのピアノ・ソナタ第3番(グランド・ソナタ)から深いインスピレーションを得て書かれた作品とのことです。
分厚い音が会場いっぱいに広がったかと思うと、繊細な音が美しく織りなされる。。彼の代名詞でもある色彩豊かで圧倒的なダイナミクスと繊細な表現力は、一度聴いたら忘れられない感動があります。
はじめさんは「チャイコフスキーは、実際にこんなに速いテンポで弾けたのだろうか?あんなに速く指って動くものなのだろうか?」と驚いていました。
M.ラヴェル

前回、聴いた小林愛実さんのリサイタルと構成が似ていると思いました。2曲めはラヴェルの「高貴で感傷的なワルツ」。これも普段フリードでよく聴いているのですが、全部を聴くというのは滅多にありません。だから静かに終わる曲集なのだと、ちょっと意外な感じでした。
こちらもシューベルトの「高雅なワルツ」「感傷的なワルツ」へのオマージュといわれているようで、繋がりがあったのですね。知りませんでした。こちらも演奏が終わって、ガルシアさんが立ち上がるまで拍手は鳴りませんでした。今回のプログラムの説明は分かりやすくて良かったと思いました。
F.シューベルト

後半は、シューベルトのピアノ・ソナタ第18番。別名「幻想」とよばれる名作。非常に穏やかで瞑想的な雰囲気と、天国的な美しさを併せ持ち、熱心なクラシックファンの間で深く愛されているマニアックかつ至高の楽曲です。
ガルシアさんは終始歌いながら、実に楽しそうに、そして、一音一音を慈しんでの演奏。とにかく音が綺麗でため息が出るほどの美しさ。
今回のプログラムは、かなりマニアックで、当日になって知った私は、ちょっと驚きでした。だからでしょうか、すぐに「アンコール!」と叫ぶ人がいて、はじめさんは「失礼だね」と苦笑いしていました。
お楽しみのアンコール!

ガルシアさんはアンコールを実に多く弾いてくれるピアニストだと、今回で5年連続なので、だいぶ知れ分かってきているようです。だから開演が30分早いのではないでしょうか。
お客さんに最後まで存分に音楽を楽しんでほしいというガルシアさんご自身のサービス精神と、それを滞りなく届けるための主催者側の優れた采配が組み合わさっているのでしょう。本当に感謝です。
アンコールでショパンのワルツが2曲演奏されました。高速の同音連打、華麗なパッセージ。を駆使したアンコールに鳥肌が立ちました。
私が一番感動したのは、リストの「即興ワルツ」。細かいパッセージが織りなす華やかさと、リスト特有のダイナミックな世界観に魅了されました。尋常ではない指の動きで紡ぎ出される残像のような超絶技巧は、リスト好きには堪らない瞬間でした。ダイナミックな強弱のコントラストはライブならでは。熱気あふれる会場でスタンディングオベーションが巻き起こって本当に素晴らしかった。
興奮と感動が冷めやらない、素晴らしい至福のひとときでした!また来年も聴きたいです。








