2021年、ポーランドで行われた第18回ショパン国際ピアノコンクールで第4位となった小林愛実さんのピアノ・リサイタルに出掛けました。今回で聴くの4回目のリサイタルとなりました。
プログラム

2026年5月27日(水)7:00pm
札幌コンサートホールKitara大ホール
ピアノ:小林愛実
●F.ショパン:舟歌 嬰へ長調 Op.60
● M.ラヴェル:ボロディン風に
シャブリエ風に
クープランの墓
1.前奏曲
2.フーガ
3.フォルラーヌ
4.リゴードン
5.メヌエット
6.トッカータ
intermission
●F.シューベルト:ピアノ・ソナタ第20番 イ長調 D959
第1楽章 アレグロ
第2楽章 アンダンティーノ
第3楽章 スケルツォ:アレグロ・ヴィヴァーチェ
第4楽章 ロンド:アレグレット
encore
● R.シューマン:子供の情景より「トロイメライ」
● R.シューマ=リスト:献呈
F.ショパン

開場5分前ロビーに並んでいると、ステージの調整に時間がかかっているとのことでした。大ホールに入ると、ステージにはピアノの後ろに合唱を行う際の足場(ひな壇)が設置されていました。ピアノリサイタルでは珍しい光景です。5分くらい遅れてステージに登場した小林愛実さん。
今年はショパンの作品が「舟歌」のみでした。「舟歌」は、長年連れ添ったジョルジュ・サンドとの関係も破局寸前という心身の苦難を昇華させた最高傑作。ヴェネチアのゴンドラが8分の6拍子に乗せて多彩な転調とポリフォニーが織りなし、極めて奥深く幻想的な作品。この作品だけでも十分にショパンを堪能することができました。
M.ラヴェル

昨年もラヴェルの作品では、「ボロディン風」と「シャブリエ風」には演奏されました。この2曲に「クープランの墓」が追加され、これが今宵のメイン作品だったように感じました。「クープランの墓」はフリードでよく聴いていますが、生演奏では初めて聴きました。
はじめさんが大好きなのは「トッカータ」。これを聴くたびに、「こういう作品を弾いたら」と簡単にいいますが、とてつもない難曲です。両手の素早い同音連打・複雑なアルペジオ・跳躍・明確なポリリズム(異なる拍子の同時進行)を完璧にコントロールする必要があり一瞬のミスも許されない高い集中力が求められ、ピアニストにとっても体力的にも精神的にも消耗が激しい曲で、一瞬のミスも許されない高い集中力が求められます。
このウルトラ難曲を実に小気味よく、完璧に演奏された小林愛実さんに、はじめさんは大絶賛!本当に素晴らしく圧巻でした。6曲の構成も見事でした。ラヴェル特有の洗練された和声と色彩感が際立ち、煌めくタッチと精緻なコントロールにより、各舞曲がまるで宝石のような輝きを放ちました。いやぁ前半のプログラムだけでも聴き応えがありました。
F.シューベルト

はじめさんは、もう1回「クープランの墓」を弾いてくれないだろうかといっていましたが、後半はシューベルトのソナタ20番。シューベルトが晩年に残した最高傑作の一つで、天国的な美しさと劇的な激しさが同居する難曲です。
小林愛実さんはシューベルトの音楽を「孤独でありながら優しさに満ちている」と語るように、内面深くから紡ぎ出される叙情的な旋律は聴く者の心を強く打ちますね。
小林愛実さんのシューベルトとラヴェルは、持ち前の透き通るような美しい音色と、内省的でありながらも生命力にい溢れる音楽性が融合する真骨頂のプログラムだなと思いました。
慈愛に満ちた美しい音色

昨年は、何かあったのかと心配になるくらい深刻な表情をされていましたが、今年は慈愛にい満ち溢れた美し音色に心を打たれました。アンコールの1曲目の「トロイメライ」。なんという美しく優しい音色なのだろう!と、聴いていて涙が溢れてしまいました。2曲目は「献呈」は、結婚前夜に妻のクララへ贈られた愛の傑作。リストによる華麗なピアノ編曲で圧倒的なピアニズム。素晴らしい演奏にスタンディングオベーションして演奏を讃えてる人も。今宵は本当に良いリサイタルでした。ありがとうございました!






















































