弾く前にポジションを確かめよう

新しく入った大人の生徒さんも、今日で既に5回目のレッスンとなった。毎週、次々と新しい事をレッスンしているので大変そうだが、楽しそうだ。ピアノを習う前は、今日が何曜日なのか分からなくなっていたのだとか。今は1週間の経過が早く感じられている事と思います。
新しく習う人にとって、ピアノは88鍵もあり、両方の手をどこに置き、1本1本の指の動きを考えながら弾くのは、大変神経を使う作業でしょうね。そして、ミスする事を恐れて鍵盤を凝視してしまいがちです。ここで楽譜を見ない癖を付けると、後々まで悪影響を及ぼすので、目は楽譜を追うように工夫してレッスンしていかなければいけないです。

●中央のドに両手の親指を置くポジション
●中央のドに右手の親指、オクターブ下のドに左手の5の指を置くポジション
●メロディーラインを両手を使って弾く

上の2つは最初からレッスンしていますが、先週から3つ目までの内容で行なっています。これにソルフェージュ、最後にコーラスの練習が入るので、結構盛りだくさんですね。

ポジションを確かめずに、すぐに弾きだしてしまう癖がある人が居ますが、口を酸っぱくして、すぐに弾かずに、まず両方の手を確実に正しいポジションに1回で置く練習を徹底したら、悪い癖が治りました。これから弾く曲は、何拍子で、何調かを確認して、ひと通り楽譜に目を通してから弾く事を習慣づけたら初見演奏が得意になるかも知れません。それと曲の構成を知る事。楽譜にこの部分はA、ここはB、またA、そしてC、最後にまたAとコーダなどと書いていくと、長くて大変だなと思っていた楽譜が、構成を知るだけでなんだか弾けそうだ!と思ってしまう人がほとんどです。いやいや、ちゃんと練習してください。

先日は、中学まで習っていたという男性からお電話があり、明後日に体験レッスンが入りました。立て続けに大人の方からのお電話は珍しいです。小さい生徒さんも、もう少し入ってくれたらなぁと思いますが、ポスティングに出かける時間も余裕もなく、ようやく少しだけ庭仕事をしました。

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ピアノ教師は身近な大人

今日は、レッスン中に思わぬ告白があってショックだったというか、複雑な心境になった。曲のタイトルから、低学年の生徒さんが分かりやすい言葉に置き換えてみようとしたのだが、それはト短調の調べなので、悲しげなのだ。しかし、その曲を弾く子は、いつもニコニコして、ハキハキとして、とても明るいから、悲しげな曲をどう演奏するかなと思っていた。ところが、「毎日が悲しいよ。悲しい毎日の連続だよ」と、その子はボソッと言った。耳を疑った…。レッスンは残り10分だった。思い切って言ったのだろうと思う。学校の先生に相談しても、うやむやにするばかりで、頼りにならないと言うのだ。それにしても、明るい子だと思っていたから、そんな悩みを抱えている事に気づかなかった。涙目になりながら話してくれたが、話すことで少しラクになったという。ピアノ教室に来るのは楽しいようで、今日もいっぱい練習してきた。

以前もそういう事があった。小6の男の子だったが、やはり学校の先生と折り合いが悪かったのだと思う。親御さんにも言い難い事ってあるのだろうし、だから身近な大人という事で彼もボソっと私に悩みを告白した事があった。ピアノ教室だけれど、ピアノのレッスンを通して、彼らの人生に大きく関わっているのだと改めて責任のある仕事なのだと痛感させられるのだ。

私は小4の時、クラスでいじめられていた子をかばって、女子全員から無視された。その時に担任は、いじめっ子親分の1人を明らかに贔屓していたのが子供にも分かった。過激な発言や態度が先生らしくなく、何か問題を起こしたのだと思うが、学期の途中で担任が変わった。そして、新しく来た担任はクラスでテストを行うと、順位をオープンにしてプリントにして配り親に見せなさいと言った。このやり方には腹が立った。先生が頼れない、信頼がないと学級はまとまらないと思う。しかし、無視し続ける女子には私は何とも思わなかった。あまりにも気にしなかったので、そのうち親分の1人が「そろそろ許してあげようと思って」と切り出してきた時、「許す?それはこちらが決める事でしょう」と言うと、狼狽えて逃げていった。誰かと徒党を組まないと強がれない弱い人たち。何も悪くないのだから堂々としていれば良いんだよ。と友だちを励ましていたら、何故そんなに強いのか?と聞かれた。別に強いとは思っていなかったけれど。男子全員は、状況を分かっていたのか何気なく味方してくれたからかな。まぁモテモテだったからでしょう。(笑)

いつか馬鹿な事をしていると、気づくと思うから。凛としていればいいよ。

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練習はアコースティックで

新しく入った大人の生徒さんの4回目のレッスン。あっという間4回目が来たという感じだと思いますが、10年以上継続されているの大人の生徒さんもペテランと呼ばれるのは苦手なくらい、年月はあっという間に経つものです。すでに発表会の練習が始まっていますが、いきなり発表会というと「無理です!」となるかも知れません。しかし、すでにグループレッスンではコーラスの練習をしましたし、今日は曲を用意してみました。連弾なので、こんな風に素敵な曲だということを分かって頂くには、ピアノプレイヤーだ!と思いついて(リビングにあるアップライトピアノにピアノプレイヤーが付いているのに暫く忘れていた)今朝、プリモのパートを録音しようと思ったら、反応がおかしい。あまりにも使っていなかったから異変に気づかないでいた。はじめさんに調べてもらって、なんとか録音できたが、どこかの回線がやられているのは確かだ。まぁそんなに使うものでわないので、壊れても修理するかどうかは分からない。2階には、やはり使われていないグランタッチがあるし、結局アコースティックじゃないと練習にならないのだ。

突然思いついて録音した成果が出て、どうですか?と尋ねてみると「うっとりします」との事でした。(お世辞かも知れませんが)リチャード・クレイダーマンの「ノスタルジー」という曲ですが、しっとりとした素敵な曲です。次回から早速レッスンしましょうということになった。

生徒さんの半分以上は残念ながら電子ピアノだが、アコースティック・ピアノで練習している生徒さんとのタッチやペダルの差が出る。微妙なタッチで紡ぎ出される音は、やはり電子ピアノでは無理だと思う。はじめさんも、最近はグランタッチでは全く練習しない。レッスン室が空いているとグランドピアノで練習している。「幻想曲さくらさくら」が弾けるようになる頃には桜は散っていると思うけれど、もう一花咲かせる位の演奏をしてもらいたいものです。

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11月のアンドレ・ワッツ ピアノ・リサイタル

いよいよ明日、忘れないようにメモっていた、アンドレ・ワッツのチケット発売日。午前中のレッスンが終わったら、チケットゲットしなくちゃ!4年ぶりの来日ということですが、今回のプログラムはリストが入っていないのが、ちょっと残念。バッハから始まって、だんだん大曲に持って行くというのが、ここのところワッツのスタイルのようです。

〈プログラム 〉

J.S.バッハ(ケンプ編): コラール「汝その道を命じたまえ」BWV272

J.S.バッハ(ケンプ/ワッツ編): カンタータ「神よ、われら汝に感謝す」BWV29から シンフォニア

J.S.バッハ(ブゾーニ編): シャコンヌ

ベートーヴェン: ピアノ・ソナタ第31番 変イ長調 op.110

シューマン: ウィーンの謝肉祭の道化 op.26

J.シュトラウスII(タウジッヒ編): ワルツ・カプリス「人生は一度だけ」

J.シュトラウスII(ドホナーニ編): 「ジプシー男爵」から 宝のワルツ

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ベートーヴェンの31番が楽しみです!

カジモトのページに掲載されていた記事によると、ワッツが急病で代役をランランが務めて、そのお返しにランランが怪我をした時にワッツが代役を務めたという面白い事があったのですね。有名なのは、あのグレン・グールドの代役を16歳のワッツが務めてセンセーショナルなデビューをしましたが、ワッツの才能を見出したのがレナード・バーンスタイン。PMF繋がりで、ワッツは2回参加していますが、キタラがお気に入りのようですし、これからの参加も期待できそうです。

11月に東京から九州に飛ぶという大胆な企画を立てている はじめさんですが、この旅行の事をすっかり忘れて年末に山形へ行く計画も立てているようです。我が家の財政事情は大丈夫なのだろうか…。

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さくらさくらウォーキング&あゆ見荘でランチ

sml-DSC_3817午前中は、忙しい看護師さんの2レッスンを行いました。
レッスンが終わってから、久しく歩いていないので、お花見を兼ねて余市川をウォーキング。そして、あゆ見荘でランチの予定を立てていました。看護師さんから、ちょっと肌寒いと聞いていましたが、外へ出ると風が冷たかったです。
我が家は、まだ全然庭に手を入れていません。でも、こんな綺麗なお庭を見ると、なんとかしなくちゃと思います。ヒヤシンス、スイセン、チューリップなどの球根ものが、とりあえず庭に彩りを添えてくれています。
朝は野菜ジュースのみなので、そろそろお腹が空いてきました。

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余市川に到着。お花見に来ている人が見えました。嬉しくて急ぎ足。

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今年は桜の開花が遅かったですね。余市川の桜は7部咲きといったところですが、見事に咲き誇っていました。

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北海道を旅して周っても、こんなウォーキングコースはなかなか無いのですよね。本当、良いところに住んでいるなぁと思います。

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お花見しながら歩くので、なかなあゆ見荘に着きません。

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午後1時過ぎ。ようやくあゆ見荘「香魚亭」に到着!いつものように大盛りのざるそばと、絶品のじゃかごと、あゆ酒。あゆ酒は、何杯でもお替わりしたくなりますが、あまり飲むと歩けなくなりますので、お替りは1杯だけ。それにしても、嬉しそうなはじめさん!

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ちょっと贅沢なランチとなりますので、年に1、2回、ここに来るのを楽しみにしています。さて、また桜を見ながら今度はNIKKAを目指して歩きます。(^^;  余市川を歩くと色々な鳥を見ることが出来て楽しいです。今年初のカッコーの声も聞こえてきました。空を見上げると、優雅な4羽の白鷺が、なんと私の指さしている方向の木の上に止まったのです。1羽は、すぐ飛んで行きましたが、3羽はゆっくり休んでいるようでした。珍しい光景でした。

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おまけ。あゆ酒には、こんな大きな鮎の塩焼きが丸ごと入っています。ふっくらとして美味しいですよね。ちょっと苦いところがまた良い。はじめさんは、重度の腰痛に悩まされています。我が家から往復7キロのこのコースはちょっときついので、時々座って休みを繰り返していました。香魚亭のランチメニュー。カレーなどもありますが、やっぱり鮎ですよねぇ。

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亜麻色の髪の乙女&幻想曲さくらさくら

昨日、今日とグループレッスンを4本行った。子供たちのグループは、10名!の予定だったが、歯医者に行って帰ってくると歯が痛くて痛くてというグループリーダーが欠席。別のグループから2名加わったので、なんだか凄く緊張しているようだった。
今月は、バッハの平均律からハ短調を弾く予定だったが、急遽、生徒さんが発表会で弾く2曲に変更した。ドビュッシーのプレリュードより「亜麻色の髪の乙女」と、平井康三郎の「幻想曲さくらさくら」。まぁ、早い話がようやっと桜の開花がニュースで取り上げられたので、タイムリーだと思った。亜麻色と合わせて2日で弾くのは厳しかったけれど、生徒さんが弾く曲は全部弾けなくちゃならならない。勉強は山のようにあるわけで…。
ハンドベル・アンサンブルの「上を向いて歩こう」は、GdurからEsdurに下げて歌のだが、Edurよりも歌いやすくて正解だった。
新しく入った大人の生徒さんは、一番乗りでやって来て堂々と演奏した。アコースティックを持っているので、タッチが全然違うと、はじめさんが言っていた。

本日は、朝からレッスン、グループ、レッスン、グループ、追加レッスンで、流石にクッタクタになった。コンクールに出る小2の生徒さんは、課題は普段のレヴェルよラクなのもあって、予選の2曲は堂々と演奏。発表会ではダカンの「カッコー」を弾くが、こちらの方が難しく、カッコイイので、まだ本選の曲もあるのに「カッコー」に夢中になっているとか。中2の生徒さんは、曲が大きいので大変である。1曲、1曲深く練習すると時間がいくらあっても足りない。効率良く、練習していくしかない。本選用のモーツァルトのソナタが発表会の曲だが、まだ譜読みまでいっていないなぁ。頑張らないとね。
コーラスの「瑠璃色の地球」は、学生たちは誰も知らないようだが、それでも流石に歌うのは早く音程もしっかりしている。来月は綺麗にハモって歌える事でしょう。

明日も午前中に2レッスン入っているが、余市川にお花見に行って、あゆみ荘でランチの予定。先程はじめさんがウォーキングに行った所、まだ5部咲きだったそう。今年は、本当に遅いですね。

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ミシェル・ベロフ ピアノ・リサイタル

5月12日(日)
札幌コンサートホールKitara小ホール

●シューマン:アラベスク 作品18
●シューベルト:ピアノ・ソナタ第21番 変ロ長調 D.960

●ドビュッシー:映像 第1集
Ⅰ.水の反映 Ⅱ.ラモーを讃えて Ⅲ.運動
●ドビュッシー:映像 第2集
Ⅰ.葉末を渡る鐘の音 Ⅱ.そして月は荒れた寺院に落ちる Ⅲ.金色の魚
●ドビュッシー:版画
Ⅰ.塔 Ⅱ.グラナダの夕べ Ⅲ.雨の庭

〈アンコール〉
●シューベルト:ハンガリ風のメロディ
●ドビュッシー:アラベスク第Ⅰ番

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ベロフというと、2006年にNHKの「スーパーピアノレッスン」で、〈フランス音楽の光彩〉というタイトルの講座で講師を担当して、高い評価を得ました。タイムリーな事に、私はラヴェルの「鏡」より”道化師の朝の歌”を勉強中でしたので、この番組の存在はとても大きかったです。ラヴェルの「夜のギャスパール」より”スカボロ”では「くわばら、くわばら」と言うベロフ先生のお茶目ぶりが、とても良かったです。

ベロフのリサイタルを聴くのは初めてです。運良く良い席をゲットできたのですが、シューマンのアラベスクが始まって間もなく後ろの席からイビキのような音が聞こえてきました。てっきり寝ているのかと思い後ろを振り返るとお年寄りでしたが、なんと起きていました。風邪をひいているか、鼻が悪いのでしょうね。致し方なく、集中してシューベルトのソナタを聴き入りましたが、今日は何時にもまして長く感じました。21番は色々なピアニストの演奏で何度も聴いていますが、残念ながら良いなと思ったのは、舘野先生の演奏だけです。そして、シューベルトのソナタは、なかなか弾きたいという気持ちになれずに今に至っています。しかし、私の気持ちとは裏腹に大きな拍手はなかなか鳴り止みませんでした。

後半は、お得意のドビュッシー。「水の反映」ですが、これを勉強した時にビデオを撮って、まだ東京に住んでいた はじめさんに送りつけたという事ですが、私はすっかり忘れていました。この曲がきっかけで、はじめさんはミケランジェリのCDを買い、すっかりドビュッシーの魅力にはまったのだそうです。ベロフの演奏は色彩が豊かで緻密な演奏です。NHKの講師を務めていた時の印象より神経質に見えましたが、少し緊張していたのかも知れません。ハイクオリティな演奏で、かなり高い位置から打鍵するので、ミスがやや目立ちます。それがもったいないなぁと思いました。最後の「雨の庭」のフィニュッシュは決めて欲しかった。ご本人もちょっと苦笑い。でも、ドビュッシーは、やっぱり流石ですよ。

アンコールの1曲目は聴いたことがない曲でした。はじめさんは「演歌が始まったのかと思った…」と言っていましたが、シューベルトでしたね。2曲目のアラベスクはアンコール向けなのか、物凄い高速演奏。もしかすると、終始鳴り響く大きな鼻音が気になって早く終わりたかったのかもと思いました。ひとりで聴きにいらしていたようですし、ご本人に悪意は無いので、早く気づいて欲しいですね。ちょっとフラストレーションが多い演奏会でしたが、はじめさんも「いやぁ良かったね」とご機嫌だったし、サインを求めての長蛇の列が出来る人気ぶりでした。演奏者、聴衆、ホールが三位一体となった演奏会は、なかなか難しいですが、それでも、リサイタルにはこれからも出かけたいと思います。

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何故「Le mal de pays(郷愁)」

昨日の午後は、久しぶりにキタラでピア・リサイタルを聴いた。ミシェル・ベロフ。それについては、また改めて書こうと思う。ずっと何年も使わないまま、換金しようかと思っていた図書カードを持ち歩いていて、余市に戻ってから使えたら使おう、今回使えなかったら換金しようと思って地元の書店に入ると、それはすぐに目に止まった。話題となっている村上春樹の新作である。午後に持ち越したくないので、先ほど読み終えた。

それにしても、何故「Le mal de pays(郷愁)」なのかしらね….。
僅か3ページ程の、リストの作品にしては珍しい程、音が少なく初見でも弾けてしまうシンプルな曲なのだけれど。そう!こんな超渋い曲なのに、それが女子高生の愛想曲であるというストーリーに、真っ先に私は驚いた!しかも、音大に入るくらいのピアノの腕があるのに、それくらいの小品は綺麗に弾けたけれど、ちょっと大きい曲になると力尽きてしまう!?という、なんとも失礼なというか、あり得ない不思議。そして、過激な性描写。わざわざ書かないといけないのかなと思いながら、読むのが辛かった。これが面白かったら他の作品も読もうかと思ったが、とりわけ音楽が絡んでくると、なんだか嘘っぽいというかカチンときます。村上ファンの方々を敵にまわすかも知れませんが、正直な感想です。

巡礼の年から「Le mal de pays(郷愁)」にスポットを当てたのは、そのタイトルが大きく関係しているのだろうと思う。もっと良い曲がいっぱいあるのに、敢えてこの曲に拘るのが不思議に思う。注意深く聴くと、その奥深さが分かってくるというフレーズは、言い換えれば、注意深く聴かないと、ぱっとしない作品という事なのかも知れません。リストは70歳以上も生きた巨人だったけれど、晩年の作品は理解が難しいものも多く、聴衆や周囲に受け入れられず、しかし、リストはそんな事はお構いなしに、自分のためにピアノを弾き、自分のために作品を書いたといわれています。

速読したわけでもなく、読めるのだから読者を引っ張っていく力は、正直凄いと思います。しかし、読み終えた後のこの虚無感は…

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一歩踏み出す勇気

今日は、久しぶりのレッスンに見えた大人の生徒さんを午前中に2レッスン。仕事の都合で、なかなかレッスン出来なかったのだが、大人の生徒さんはベテラン揃いだから、練習の仕方が上手だ。レッスンが始まる前に、ピアノを習ってみたいというお電話があった。娘さんのピアノが眠っていているので弾いてみたくなったのだそうだ。早速、今日からレッスンしましょう!という事になり、午後の最初にレッスンした。

電話をかけるのは勇気が要ることだと思う。今年に入って、1月頃からずっと迷っていたのだそう。60歳を超えていたって、ピアノを始める事は可能なのだ。同世代のベテランの大人の生徒たちも居るので、今月はグループレッスンにも参加して頂くことになった。教室の前をウォーキングして通るのだそうで、場所の説明も不要だった。もしかすると、なかなか勇気を出せずに一歩が踏み出せない人って、多いのではないでしょうか?出来るだろうか?続くだろうか?という不安が先立つのだそうです。一歩を踏み出す勇気。そして、積極的に参加する事で、教室の大人の生徒さんたちはピアノの面白さ、難しさ、奥深さが分かり、だから続くのではないかと思います。以前は、大人だから発表会は出ませんという方もいらっしゃいましたが、やはり続きませんでした。目標を持ってそれに向かってみるという事は、もはや学生だけの特権ではないですね。

先週、楽譜を渡した生徒さんは、気合が入っていた。教室に早目に到着して、リビングでバリバリ弾いている音が聴こえていた。小柄な子なのだけれど、身体の使い方が上手い。情感を込めて歌うと自然とそうなるのだと思う。最後の生徒さんは、モーツァルトのソナタが、凄く難しい!と言っていた。 ヘンレ版を使うので、レッスンが終わってから、楽譜にカバーフィルムを貼る作業をした。持ち歩くと、ヘンレ版はボロボロになりやすいので、カバーフィルムする事を薦めています。それにしても。今日はクタクタになった!

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瑠璃色の地球&上を向いて歩こう/往年の名曲

母の日と誕生日が近いので、明日、そのお祝いをする事になった。バースデー当日はレッスンで遅くなるのと、母の日はミッシェル・ベロフのピアノ・リサイタルで札幌へ出かけるためである。

一ヶ月ぶりにレッスンということで、2レッスンの大人の生徒さんからスタート。初めての90分レッスンでしたが、あっという間だったという事で次回も2レッスンの予約をしていかれた。今年で8年目のベテランですが、やはり練習の仕方が上手なので今日は良いレッスンが出来て、ご本人も満足そうでした。カラオケがお好きという事ですが、コーラスで歌う松田聖子の「瑠璃色の地球」はご存知かと思いましたが、知らなかったようです。中学生以上の生徒さんも曲は知らないけれど、松田聖子は知っているという人がほとんどです。私たちの世代だと思いますが、私も歌謡曲には疎いのでCMで流れているのを聞いたくらいで実は知りません。まぁ知らなくてもスコアがあれば出来るのですが、今はユーチューブで聞くことが出来ますよね。

グランドピアノの上は楽譜の山なのですが、レッスンに来る生徒さんに慎重に間違わないように楽譜を渡していかなければなりません。次の生徒さんは1部、2部、3部の全てに出演するので楽譜を渡しながら説明する事が多くなります。難しそうな楽譜を見て、出番も多いし大変だ!と言いながら、嬉しそうな顔をしています。生徒さん同士で弾く4手連弾は、出来そうだったらやってみる?と聞いたら、やりたい!と即答でした。

ハンドベルは「上をむいて歩こう」になりました。これは、小さい子でも知っている曲なのですね。アンサンブルはト長調なのだけれど、歌は3度下げてホ長調にしようと思い、手書きで楽譜を書いてから、まだしっくりこなくて更に半音下げて変ホ長調にしました。調には、やはりカラーを感じるなぁ。

最後の生徒さんの付き添いのお母さまに「瑠璃色の地球」をご存知か聞いてみると、「あぁ聖子ちゃんの名曲ですね」とニコニコして答えられました。「みんな聖子ちゃんが好きだから。イイ曲ですよ~」と、嬉しそうでした。あぁ良かった。

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