叙情楽章 / 穏やかな時間

主に第2楽章は、学生の頃ほとんど勉強する機会がなかった。ベートーヴェンのピアノソナタを全曲演奏する事でようやく勉強しているといった感じ。全32曲中、ようやく半分程きただろうか。全楽章を弾く事で曲の全体像が見えてくるので、私は勉強するなら全楽章弾いた方が良いと思う。生徒さんにも、そのように指導している。

今回のグループレッスンでは、第5番の第2楽章だけと思っていたが、やはりそれでは伝わりにくいので第1、2楽章と続けて弾く事にした。小さい子のグループは第1楽章の最後の方から、それでも最後にc mollの和音をズガンと鳴らすだけでも、おぉベートーヴェン!という感じがするのか笑いがあった。第2楽章だけ弾いたら、この曲はベートーヴェン?!と思うくらい穏やかで平和な調べだ。4ページ程しかないが、演奏時間は長いので、どうなるかと思ったが、これが意外に良かった、面白いと好評であったのが嬉しかった。ん、本当は全楽章一気に弾きたい気分であった。やはり第1、第3楽章の緊迫な中にほっとAs Durの穏やかな調べが在ると全体が引き立て合い引き締まるのだと思う。初期の傑作、第8番「悲愴」も、第1、第3の両端の楽章がc mollで第2楽章がAs Dur。第5番は「小さな悲愴」といった感じを受ける。いつも辛口のはじめさんだが、珍しく今回の演奏はバランスが良かったと褒めてくれた。

新しく小さい子が入ったグループでは、いつもしっかりと演奏するリーダーの子が緊張したのか、本人も思わず笑ってしまうほど、あがったようだ。いつもと雰囲気が変わると、その中で集中して演奏するのは難しい。新学期に向けて少しずつグループ内にも変化があり、良い刺激になったのではないかと思った。

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